使用バージョン:Blender 2.81
以前「Blenderのスカルプトで服のシワを描いてノーマルマップにベイクする」という記事で、スカルプト機能を使って服のシワを書きましたが、今回はクロスシミュレーションの「縫合」を使ってシワを作ってみました。
Blenderのクロスの縫合
Blender のクロスシミュレーションの「縫合」について簡単に紹介しておきます。 縫合を使うとクロスシミュレーションで布同士を縫い合わせるようにくっつけることができます。 この機能を使って服を作ると、自然にシワもできる … というわけです。 下記の画像では服を「前身ごろ」左右と「後ろ身ごろ」の 3つに分割しています。
分割した布同士のくっつけたい頂点同士は「辺」でつなげておきます。 あとは服を着せる側のキャラクターにコリジョンを設定します。
服には「クロス」モディファイアを追加して「縫合」にチェックを入れてアニメーショーンを開始すると、シミュレーションが開始されます。
クロスシミュレーションの設定ですが「シェイプ」の「縫合」にチェックを入れ、シミュレーションで大きく変形させたくない部分には頂点グループを作り「固定グループ」に割りあてておきます。 またセルフコリジョンにもチェックを入れておき「距離」を調整します。
縫合を使った服の作り方は下記の動画が参考になると思います。
シワのできやすい設定
クロスシミュレーションを使うので自然とシワができるのですが、シワのできやすい設定、できにくい設定があります。 布の質感は Cotton や Leather、Denim、Silk などデフォルトで用意されていますのでお好みの質感を選びます。 今回は Leather を選びました。
その上で「セルフコリジョン」をオンにして、「距離」をほんの少しだけ設定します。 最小の「0.001」だと同じ質感でもシワができにくく、全体的になめらかになります。 距離が大きすぎると、シワというより全体のフォルムが変わってしまいます。 ちょうどいい距離をシミュレーションしながら調整します。
それから服のメッシュですが、少し大きめにするのが効果的です。 サイズ的にゆったりした服の方が、小さめの服よりもシワができやすいです。
サブディビジョンを使う場合は、クロスシミュレーションより上にするか下にするかでシミュレーション結果が変わるので注意が必要です。
クロスより上にサブディビジョンを使うと、シワは細かくなりますが処理は重くなります。
縫合部分の頂点を結合して完成
シミュレーションが終わったら、クロスシミュレーションの結果を「適用」を押して確定します。
適用させたら編集モードにして、縫合部分の頂点を選択し W キー →「頂点をマージ」で結合します。
あとは袖を追加したり襟を作ったりして完成です。