作業6:サーフェス ( マテリアル ) を設定する
続いてサーフェス ( マテリアル ) を設定して、テクスチャなどを反映させていきます。 今回はスカートを使って説明していきます。 Scene ペインでスカート選択した状態で、Surface ペインを開きます。
![Surfacesペインを開く](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_42.jpg?resize=800%2C495&ssl=1)
まずはスカートのディフーズテクスチャを設定してみます。 下図のように Base Color の ▼ アイコンをクリックして「Browse…」を選択します。 ファイルを選択するウインドウが開くので、テクスチャファイルを選択します。
![Base Colorのテクスチャを変更](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_43.jpg?resize=800%2C660&ssl=1)
下記のようにスカートにテクスチャが反映されます。
![スカートのテクスチャが変更された](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_44.jpg?resize=800%2C502&ssl=1)
同じ用にノーマルマップも適用させます。 その他の質感はお好みで調整してください。
ブラウスも同様にしてテクスチャを設定します。
![ブラウスのテクスチャも変更](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_45.jpg?resize=800%2C502&ssl=1)
サーフェスについては人それぞれ好みもあるので、細かい調整はここでは割愛します。
ここまでのまとめ
- Surface ペインでテクスチャを設定する
作業7:ブラウスにボタンをつける
ブラウスにはボタンがあるのですが、別オブジェクトになっているので改めて Blender からエクスポートして DAZ Studio にインポートする必要があります。
ボタンをエクスポートする手順
まずは Blender からエクスポートの仕方から見ていきます。 ボタンは全部をエクスポートする必要はなく、ひとつだけエクスポートします。 ただし位置はワールドの原点に配置した状態でエクスポートしたいと思います。 その方がいろいろ便利な場合が多いので …。 なのでボタンの複製を作ってからワールドの原点に移動させることにします。
![一番上のボタンを複製](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_46.jpg?resize=800%2C512&ssl=1)
一番上のボタンをひとつ選択して、Shift + D キーを押して複製します。 この複製したボタンはブラウスにペアレント ( 親子付け ) されているので、Alt + P キーから「親子関係をクリア」を選択して、親子関係を解除しフリーにします。
![親子関係をクリア](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_47.jpg?resize=800%2C512&ssl=1)
親子関係を解除したボタンは、位置がずれると思います(拡大されたブラウスとの関係が解除されるため)。 また親子関係を解除すると、拡縮等の変形も解除されるので編集前のきれいな円形の形になります。
ボタンをワールドの原点に移動させるために、まずは Shift + C キーを押して 3Dカーソルをワールド原点に設定します。
![ボタンをワールドの原点に移動](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_48.jpg?resize=800%2C512&ssl=1)
そのまま Shift + S キーを押して「選択物→カーソル」を選択すると、3Dカーソルの位置にボタンが配置されます。
![ワールドの原点にボタンを移動](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_49.jpg?resize=800%2C512&ssl=1)
あとは回転を 0°にして、地面に対して水平に配置します。 仮に水平にならずに傾いていても DAZ Studio 側で調整できるので問題はありません。 このワールドの原点に配置したボタンを、服をエクスポートした手順と同様にして書き出します。
続いて DAZ Studio の方で、服をインポートしたときと同様にしてボタンをインポートします。
![ワールドの原点にインポート](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_50.jpg?resize=800%2C493&ssl=1)
小さくて見にくいですが、上記のようにワールドの原点の位置にボタンがインポートされました。 次はボタンをブラウスに付ける作業に移ります。
Rigit Follow Node でブラウスにボタンを付ける
ブラウスにボタンを付けには、Rigit Follow Node を使うのが便利です。 Rigit Follow Node を使うとボタンのような剛体をポリゴンの頂点に追従 ( Follow ) させることが簡単にできます。 それでは具体的な作業を見ていきます。
まずは Tool Settings ペインから Geometry Editor を選択します。 Tool Settings ペインがないという人は、下記の図のように右クリックから [Add Pane (Tab)]→[Tool Settings] を選択して追加してください。
![Tool Settingsペインを追加](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_51.jpg?resize=800%2C447&ssl=1)
Scene ペインではブラウスを選択しておき、Tool Settings ペイン では Geometry Editor を選択します。
![Geometry Editorでボタン位置を選択](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_52.jpg?resize=800%2C479&ssl=1)
そのままボタンを付けたい位置のメッシュを、上図のように選択 ( 選択されている部分は黄色く表示されます ) します。 選択したら下記の図のように右クリック→[Geometry Assignment]→[Create Rigid Follow Node from Selected…]を選択します。
![Rigit Follow Nodeを追加](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_53.jpg?resize=800%2C562&ssl=1)
ノードに名前を付ける小さなウインドウが表示されるので、「Button1」のような名前をつけます。
![追加されたRigit Follow Node](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_54.jpg?resize=800%2C490&ssl=1)
すると設定した位置に Rigid Follow Node が追加されます。 Rigid Follow Node は上図のように座標軸として表示されます。 そのままだと向きが水平なので、ブラウスの傾斜に合わせて少し回転させておきます。 次にインポートしておいたボタンを、Rigid Follow Node の位置に移動してきます。
![ボタンをRigit Follow Nodeの位置に移動](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_55.jpg?resize=800%2C527&ssl=1)
移動したらボタンを Scene ペインで Rigid Follow Node の子に設定します。
![ボタンをRigit Follow Nodeの子にする](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_56.jpg?resize=800%2C618&ssl=1)
これで Rigid Follow Node を介して、ブラウスにボタンをペアレントすることができました。 ボタン自体はブラウスのウェイトの影響は受けないので、ウェイトによって伸び縮して楕円形になってしまう … というようなことにもなりません。
続いて二つ目のボタンを設置します。 まずは最初のボタンのときとおなじ様に Geometry Editor でボタンをつけたい位置のポリゴンを選択し、Rigid Follow Node を追加します。
![ふたつ目のRigit follow nodeを追加](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_57.jpg?resize=800%2C532&ssl=1)
Rigid Follow Node を追加したら、Parameters ペインの Instancing を開きます。
![Instance Targetを設定](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_58.jpg?resize=799%2C633&ssl=1)
Instance Target が None になっているので、ここに Button を設定してあげます。 下記のような小さなウインドウが開くので、Button1 ( 最初に作った Rigid Follow Node ) に親子付けしてあるボタンオブジェクトを選択します。
![インスタンスにボタンを設定](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_59.jpg?resize=302%2C432&ssl=1)
すると下記の図のように 2番目の Rigid Follow Node の位置にボタンのインスタンスが表示されます。
![ふたつ目のボタンが表示される](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_60.jpg?resize=800%2C510&ssl=1)
あとはボタンの向きや位置の微調整をすれば OK です。 同じ要領でボタンを増やしていきましょう。
ボタンのマテリアルは一番上のボタンにだけ設定してあげると、二番目以降のボタン ( インスタンス ) にも反映されます。
ここまでのまとめ
- ワールド原点にボタンを配置してエクスポートする
- ボタンを付けたい位置に Rigit Follow Node を設定する
- インポートしたボタンを Rigit Follow Node の子としてペアレントする
- ふたつめ以降のボタンはインスタンスで作成する
作業8:ブラウスの第一ボダン開閉モーフを作成する
ブラウスは Blender 上ではシェイプキーを使って、第一ボタンを開閉することができました。 このシェイプキーを DAZ Studio に移植して、DAZ Studio 上でもモーフとして使用できるようにしたいと思います。
Blender では OBJ としてエクスポートするとシェイプキーの Basis の形状で書き出されるため、そのままでは第一ボタンを開いた状態のオブジェクトを書き出せません。 なのでまずはブラウスそのものを複製してしまいます。 オブジェクトの複製は Shift + D/kbd> キーです。
![ブラウスを複製](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_61.jpg?resize=800%2C493&ssl=1)
複製したらもとのオブジェクトは非表示にして、複製した方のオブジェクトのシェイプキーを削除していきます。 削除するのは一番上にある「Basis」シェイプキーです。
![一番上のシェイプキーを削除](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_62.jpg?resize=539%2C421&ssl=1)
シェイプキーを削除するには、削除したいシェイプキーを選択しておいて「-」アイコンをクリックします。 一番上にあった Basis シェイプキーを削除すると、二番目にあったシェイプキーが繰り上がって基本形になります。
![ボタンを開けた状態が基本形になる](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_63.jpg?resize=800%2C469&ssl=1)
その結果、第一ボタンを開いた状態が基本形となります。 この状態でブラウスを OBJ としてエクスポートします。
ここからは DAZ Studio で作業します。 Scene ペインでブラウスを選択しておいて、[Edit]→[Figure]→[Morph Loader Pro] を選択します。 FBM を修正したときと同様の作業をします。
下記のような Morph Loader Pro のウインドウが開くので、まずは Scale を 10000%、Axis Conversion を左から X、Y、Z にします。 Choose Morph Files .. をクリックして、先程エクスポートした OBJ を選択します。
![Morph Loader Proの設定](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_64.jpg?resize=471%2C562&ssl=1)
Name | モーフに名前をつけます。ここでは 1stButtonOpen という名前にしました |
Reverse Deformation | Yes |
上記のように設定したら Accept を押します。 モーフの作成に成功すると下記のようなウインドウが表示されます。
![モーフの読み込み成功](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_65.jpg?resize=471%2C147&ssl=1)
Parametars ペインの Morphs を開くと、作成したモーフが表示されます。
![DAZ Studioにモーフとして読み込まれる](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2020/02/p98_img_66.jpg?resize=800%2C569&ssl=1)
スライダーを 100% にすると、ブラウスの第一ボタンが開くのが確認できます。
ここまでのまとめ
- Blender でシェイプキーを適用した形状の OBJ をエクスポートする
- Morph Loader Pro でモーフとして読み込む
ここまでの作業で一応完成です。 お疲れ様でした。
以降の作業はクオリティを上げるための作業になりますので、こだわる方は挑戦してみてください。
otさんからのコメント
MarvelousDesignerで服は作ったもののDAZStudio側でうまくフィットできない…と頭を悩ませていたので、
TransferUtilityの解説が大変有り難かったです。
素晴らしい解説をありがとうございます。
Noriさんからのコメント
こちらこそブログを読んでいただきありがとうございました!
キナコさんからのコメント
ブースでセーラー服を購入して上手く着用できず困っていたら、まさかの作者様のページに辿り着いてしまいました。
すばらしい商品をありがとうございます。