服だけをシーンに配置して、その服に dForce を使うと重力で床に落ちるので、それを利用して「脱ぎ散らかした服」を表現してみました。 脱いだ服の質感を表現するのに少し手間取ったので、忘れないうちにやり方を記事にしておきたいと思います。
服を配置して dForce を使えるようにする
まずは服をシーンに配置します。 今回は床ではなく、ベッドの上に脱ぎ散らかしてみたいと思います。 ベッドの上に服を落とすイメージで、ベッドの表面から少し高い位置に配置します。
ちなみに今回利用したのは H&C School Uniforms for Genesis 8 Female(s) のスカートになります。 このスカートは dForce 対応になっていないので、dForce を使えるように Dynamic Surface を設定します。
Edit → Figure → Geometry → dForce Modifier: Dynamic Surface を選択します。 これで準備完了です。
dForce シミュレーションの設定
まずはデフォルトの設定のまま dForce をシミュレートしてみると …
かなりぺちゃんこにつぶれてしまい、シワも多いです。 スカートというより薄いスカーフのような質感になってしまいました。 そこで布の質感を調整したいと思います。
Surfaces ペインでスカートのサーフェスの Simulation グループ内を見ると、質感に関するたくさんのパラメータがあります。
例えば Stretch Stiffness は伸縮剛性、Bend Stiffness は曲げ剛性といった感じで、細かく設定することができるようです。 でもこれらを試行錯誤しながら調整するのも大変だなと思っていたのですが、dForce Surface Adjuster という便利な機能があることを操・活・解さんのページで知りました。
dForce Surface Adjuster は Surfaces ペインのサブメニューから起動することができます。 下記の画像のようにシンプルな UI で、3つの項目を調整するだけで布の質感を調整できます。
各項目は上から順番に
- Stiffer 堅い / Silkier 柔らかい
- Shrink 縮む / Expand 膨張する
- Stretch 伸びる – / +
となっています。詳しくは操・活・解さんのページ「dForce その2:物理シミュレーションをするための準備」を参照してみてください。
質感を調整したら Simuration Settings ペインを開き、Start Bones From Memorized Pose を Off にしてから dForce のシミュレートを開始します。 今度はシワも少なく、スカートらしい質感になりました。
気に入った質感でシミュレートできたら、Parameters ペインから Simulation Object Type を Static Surface に変更しておきます。 そうすればうっかり Simulate ボタンを押してしまっても、シミュレーションされません。
選択したオブジェクトだけ dForce をクリアする
服がひとつだけだと寂しいので、今回はブラウスも同じように配置してみました。 ちなみに使用したブラウスは kobamax さんの dForce G8F Vest for G8F についてるシャツです。
複数のオブジェクトを配置していくと、そのなかのひとつだけシミュレートをクリアしたい … という状況もでてきます。 そんなときは、Simuration Setting ペインのオプションメニューからクリアすることができます。
オプションメニューの dForce → Clear dForce Simulation from Selected Item(s) を選択すれば OK です。 これ、最近知ったんですけど便利ですね。
今回はベッドの上に配置してみましたが、椅子にかけたりすることもできるので工夫しだいでいろんなシチュエーションができますね!