個人的には目を閉じたときの形が「ハの字」になるのが好きなのですが、DAZ 3D Studio の目を閉じるモーフ ( Eyes Closed ) を使うと、若干ツリ目に見えたり、良くても水平ですよね。
![修正前の目を閉じるモーフ](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_01.png?resize=800%2C450&ssl=1)
また、自分のキャラではまぶたのラインが強く出てしまい、ちょっと老けて見えてしまうのが気になっていました。 そこで目を閉じるモーフを作り修正してみました。
![修正後の目を閉じるモーフ](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_02.png?resize=800%2C450&ssl=1)
大まかな作業の流れ
- DAZ Studio から片目を閉じたフィギアをエクスポート
- Blender で形を修正
- Morph Loader Pro で修正モーフを適応
- まつ毛の修正モーフをつくる
- 反対側のモーフを作成
- 両目用のパラメーターを作って完了
DAZ Studio から片目を閉じたフィギアをエクスポート
まずはフィギアを片目を閉じた状態 ( 今回は右目 ) にして、obj としてエクスポートします。 Pose Controls には「Eyes Closed」や「Eyelids Upper Up-down」などがありますが、Eyes Closed は下まぶたも動くので、上まぶただけが動く Eyelids Upper Up-down を適用させました。
![右目を閉じたフィギアをエクスポート](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_03.png?resize=800%2C450&ssl=1)
まつ毛は非表示にしておき、フィギアの Mesh Resolution を Base にしてから [ File ] → [ Export ] から obj 形式で書き出します。 また今回はキャラクター専用のモーフを作りたいので、キャラクターのシェイプは適用したままエクスポートしました。
モーフを Blender で修正するときは studio128bit さんの記事「純少女 Take17 Genesis 8 自作モーフの作り方【Blenderを使う場合】」が参考になると思います。
Blender で形を修正
エクスポートした obj ファイルを Blender にインポートして形を修正します。
![目を閉じた状態の形状をBlenderで編集](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_04.gif?resize=800%2C487&ssl=1)
修正し終わったら obj 形式でエクスポートします。
Morph Loader Pro で修正モーフを適応
DAZ Studio に戻って、Blender でエクスポートした .obj ファイルを Morph Loader Pro でモーフとして読み込みます。 フィギアは Zero Pose にして目を開いておき、[ Edit ] → [ Figure ] → [ Morph Loader Pro ] で Morph Loader Pro を起動します。
![Morph Loader Pro を起動する](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_05.png?resize=800%2C450&ssl=1)
Morph Loader Pro の設定は下記のようにします。
![Morph Loader Pro の設定](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_06.png?resize=700%2C1048&ssl=1)
Name | モーフの名前。一意なものにします |
Property Group | モーフの属するグループ。今回はとりあえずそのまま Morphs/Morph Loader にしておきます |
Create Control Property | コントロールプロパティの作成 Yes |
Reverse Deformations | 形状の差分のみ Yes |
Overwrite Existing | 上書きではなく新しく作るので Make Unipue |
最後に Accept を押して新しくコントロールプロパティを作成します。
![新しく追加されたコントロールプロパティ](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_07.png?resize=800%2C450&ssl=1)
Parameters ペインの Morphs → Morph Loader 内に、作成したモーフコントロールが表示されるはずなので、スライダーを動かして動作を確認します。 次に Parameter Settings ( パラメータコントロールにある歯車アイコンをクリック ) からモーフの種類を Modifire/Shape から Modifier/Pose に変更しておきます。
![Parameter Settings](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_08.png?resize=500%2C721&ssl=1)
また Path も Morph/Morph Loader から Pose Controls/Head/Eyes に変更しました。
最後にモーフを [ file ] → [ Save As ] → [ Support Asset ] → [ Morph Asset(s) ] から保存します。
![Morph Asset として保存する](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_09.png?resize=800%2C450&ssl=1)
下記のようなウインドウが開くので、Pose Controls/Head/Eyes とたどっていき、作成したモーフにチェックを入れてから Accept を押して保存します。
![保存したいモーフにチェックを入れる](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_10.png?resize=700%2C794&ssl=1)
まつ毛の修正モーフをつくる
まぶたはいい感じになったのですが、よく見ると上下のまつ毛が干渉しています。
![上のまつ毛と下のまつげが干渉している](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_11.png?resize=800%2C450&ssl=1)
それにもう少し下向きにしたいと感じたので、まつ毛の形状も変えることにしました。 作成したばかりのモーフを適用した状態で、フィギアを非表示にしてまつ毛だけをエクスポートします。 まつ毛もメッシュの解像度が High Resolution になっているので、Base に変更してから書き出します。
![まつ毛をobjとして書き出す](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_12.png?resize=800%2C450&ssl=1)
先ほどと同じようにエクスポートしたまつ毛を Blender にインポートして形を修正します。
![Blender でまつ毛を編集する](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_13.gif?resize=800%2C487&ssl=1)
修正したら .obj としてエクスポートします。
DAZ Studio に戻り、まつ毛を選択した状態で Morph Loader Pro で読み込みすが、まつ毛のモーフ名を事前にチェックしておきます。 まずは Parameters ペインのサブメニューから、Show Hidden Properties にチェックを入れ、すべてのプロパティが表示されるようにしておきます。
Scene ペインでまつ毛を選択し、Parameters ペインで Pose Controls/Head/Eyes とたどっていくと、右目を閉じた状態のまつ毛の自動生成モーフがあります。
![まつ毛のパラメーター名を確認する](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_14.png?resize=800%2C450&ssl=1)
Pose Controls ではなく「Morph/Morph Loader」にモーフが表示されている場合は、先ほどセーブしたモーフが反映されていないので、シーンを一度保存して再読込みするか、DAZ Studio を再起動します。
このモーフは先ほど作成した右目を閉じるモーフと同じ名前のはずですが、これを覚えておきます。 次に右目は閉じたまま、Scene ペインでまつ毛を選択した状態で、Morph Loader Pro を起動します。
Morph Loader Pro の設定は下記のようにします。
![Morph Loader Pro の設定](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_15.png?resize=700%2C854&ssl=1)
Name | 先ほど覚えた右目を閉じるモーフと同じ名前 |
Property Group | Pose Controls/Head/Eyes に変更 |
Create Control Property | 既存のものに上書きするので No |
Reverse Deformations | Yes |
Overwrite Existing | 上書きなので Deltas Only |
Accept を押せば、まつ毛の形が修正されます。 最後に目のモーフを保存したときと同様、まつ毛のモーフも Morph Asset として保存しておきます。
反対側のモーフを作成
ここまで右目のモーフを作ってきましたが、今度は反対側 – 左目のモーフを作ります。 作るといっても先ほど使った右目用のモーフを、左目のモーフとして使います。 Morph Loader Pro には Mirror 機能があるので、それを使って左目のモーフを作ります。
![「Morph Mirroring」を「X : Swap」にする](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_16.png?resize=700%2C1048&ssl=1)
Name を左目用の一意なものにします。 他は右目を作ったときと同じですが「Morph Mirroring」を「X : Swap」にします。 最後に Accept を押せば、左目のモーフの完成です。
![左目を閉じるモーフの完成](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_17.png?resize=800%2C450&ssl=1)
まつ毛も同じように Morph Mirroring でやってみたのですが、こちらはうまくいきませんでした。 そんなに手間はかからないので、左目用のまつ毛を Blender で作って適用させました。
![左目のまつ毛もBlenderで修正](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_18.gif?resize=800%2C487&ssl=1)
両目用のパラメーターを作って完了
ここまでで右目と左目の両方を作ることができましたが、両目を閉じたいときに片方ずつパラメーターをいじるのは面倒なので、両目をいっぺんに閉じるモーフを作っておきます。
ここからはオリジナルフィギュアを使うより、デフォルトの Genesis 8 Female を使って作業した方が楽なので、新しくシーンを作り Genesis 8 Female を読み込みます。
![Genesis 8 Female を読み込む](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_19.png?resize=800%2C450&ssl=1)
フィギアには先ほど作成した目を閉じるモーフを両目に適用させます。 準備ができたら、Parameters ペインのサブメニューから Edit Mode を選択します。 今回は両目を閉じるコントロールプロパティを作りたいので、Pose Controls/Head/Eyes とたどっていき、右クリックから Create New Property を選択します。
![Create New Property で新しくプロパティを作る](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_20.png?resize=800%2C450&ssl=1)
下記のようなウインドウが開くので、プロパティの名前やモーフの種類などを入力します。
![Create New Property ウインドウ](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_21.png?resize=500%2C1200&ssl=1)
Name | モーフに一意な名前をつけます |
Path | Pose Controls/Head/Eyes |
Type | Modifier/Pose |
Min | 0 |
Create を押すと、指定したパスに新しくコントロールプロパティが作成されます。
![作成されたコントロールプロパティ](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_22.png?resize=800%2C450&ssl=1)
次に作成したコントロールプロパティの [P] アイコンを右クリックして ERC Freeze を選択します。
![ERC Freeze を実行](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_23.png?resize=800%2C450&ssl=1)
下記のようなウインドウが開いたら、左右の目を閉じるモーフにチェックが入ってるのを確認して Accept を押します。
![ERC Freeze Option](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_24.png?resize=700%2C799&ssl=1)
新しく作ったコントロールプロパティを動かすと、右目と左目のモーフが連動して動きます。
![連動して両目を閉じます](https://i0.wp.com/3dgraph.me/wp-content/uploads/2019/03/p26_img_25.png?resize=800%2C450&ssl=1)
最後にモーフを [ file ] → [ Save As ] → [ Support Asset ] → [ Morph Asset(s) ] から保存して完了です。