キャラに衣装を重ね着させたいときに、下の衣装や肌が上の服を突き破って見えてしまうことがありますよね。
そういう場合は上に重なっている服に Smoothing Modifire を設定して、Collision Item に下の服を指定してあげると、ポリゴンが調整されて服の破れが修正されます。
Smoothing Modifire は Edit → Figure → Geometry → Add Smoothing Modifier で追加できます。
Parametars ペインの Mesh Smoothing グループ内の Collision Item にすぐ下の服を指定します。
下の画像は靴下が靴からはみ出してしまっているので、靴に Smoothing Modifire を設定して、Collision Item に靴下を指定します。
Smoothing Modifier を使うと比較的簡単に重ね着や服の破れを修正できるので便利なのですが、衝突判定をしている Collision Item を複数設定することができないので、困るケースも出てきます。
例えば下記のコーディネイトでは、ブラウスの上にベストを着ていますが、スカートの上にも重なっているため、本来ならブラウスとスカートの両方を、ベストのCollision Item に指定したくなります。 でも現状 DAZ 3D Studioでは Collision Item はひとつしか指定できません。
そこで dForce の Collision Layer を使ってみたいと思います。
dForce の Collision Layer
dForce を使うと Surfaces ペインから衝突判定のレイヤー順を Collision Layer で指定することができるようになります。 もちろん服を dForce に対応させる必要がありますが …
例えば今回のコーディネイトでは、下から順番に
- 下着
- ブラウス
- スカート
- ベスト
という順番で重ね着しています。 なのでその順番通りに Collision Layer を下記のように調整します。
アイテム | Collision Layer |
---|---|
下着 | 1 |
ブラウス | 2 |
スカート | 3 |
ベスト | 4 |
そして dForce をシュミレートすると、下記のようにキレイに重ね着させることができました。
dForce を使うと服が自然な感じで変形するので、最終的な仕上がりに差が出ますね。 下記画像は dForce ありとなしの場合の比較です。
dForce のシミュレーションをしたら、小さな服の破れが少しできてしまったので Smoothing Modifier で調整するか、Push Modifier などを使って補修します。
Push Modifier Weight Node で服の破れを補修
今回は Push Modifier Weight Node を使って、細かい服の破れを修正していきたいと思います。 Push Modifier はポリゴンを法線方向へ押し出すモディファイアなので、穴を修正するのにピッタリだと思います。
修正したい服を選択しておいて、Create → New Push Modifier Weight Node を選択します。
下記のようなウインドウが表示されるので、ノードに名前 ( 今回はそのままの名前で進めていきます ) をつけて Accept を押します。
Scene ペインには作成したウェイトノードが追加されているのを確認できます。 続いてウェイトマップを追加します。
Node Weight Map Brush ツールを開き、<New Push Modifier> の Add Map ボタンをクリックします。 下記のような小さなウインドウが開くので OK を押します。
すると下記のように服がウェイトで真っ赤になると思います。 この状態では服全体にウェイトが 100% かかっているため、Push Modifier によって服がひとまわり大きくなっています。
まずはこのウェイトを一度 0% にします。
右クリックから Geometry Selection → Select All でポリゴンをすべて選択し、右クリック Weight Editing → Fill Selected からウェイトを 0% で塗りつぶします。
これで準備ができました。 あとはブラシを使って、ふさぎたい穴の部分にウェイトを塗っていきます。
ブラシで塗った部分は法線方向に押し出されるので、下記のように穴がふさがれてキレイになりました。
これで dForce の Collision Layer を使った重ね着の完成です!