今までキャラクターのモーフを作るときは、一度 .obj ととして書き出し、Morph Loader Pro でモーフとして読み込んで作っていました。 今回のキャラクターはベースの Genesis 8 Female と身長などが大きく違うため、この方法だとボーンのずれなどで解決できない問題が発生していました ( 前の記事「別のフィギアからボーン情報を移植する」参照)。

そこでキャラクターのモーフを作るときに、.obj ファイルを Morph Loader Pro で読み込んでつくるのではなく、ERC Freeze と Create New Property の機能を使って作ってみました。 おおざっぱにいうと、たくさんのプロパティをひとつのプロパティにまとめ、それを操作すると複数のプロパティのパラメータが連動するというものです。

ひとつのプロパティを変更すると連動して複数のパラメータが変更されます

作り方ですが、まずフィギアを選択した状態で Parameters ペインを右クリック、サブメニューから [ Edit Mode ] を選択します。

Edit Mode

Edit Mode にしたら、下記のように任意のプロパティの [M] アイコンを右クリックして [ ERC Freeze ] を選択します

ERC Freeze

すると下記のような ERC Freez Options ウインドウが開きます。

ERC Freeze Option

このウインドウにはフィギアに適用されているたくさんのプロパティが表示されています。 これらをすべてひとつのプロパティにまとめていきます。 ウィンドウ右上にある [ Create New ] ボタンを押すと下記のような Create New Property ウインドウが開きます。

Create New Property

プロパティ名やラベル名を入力し、パスを設定します。 今回プロパティ名とラベルはキャラクター名の「Shiori All」にし、パスは「Actor/People/Real World」に設定しています。 また Type は Modifier/Shape を選択します。 最後に [ Create ] ボタンを押すと、新しいプロパティが作成されます。 ERC Freeze Options ウインドウに戻ると、Property の項目に作成したプロパティが選択されているのが確認できます。

作成したプロパティが選択されます

最後に Accept ボタンを押すと、指定したパスに新しいプロパティが作成されます。

作成されたプロパティ

このプロパティを動かすと、ERC Freeze で設定した各プロパティが連動して動きます。

作成したプロパティのパラメータを0にすると、連動して他のパラメーターも0になります

「0」にすれば各プロパティのパラメータも「0」になり、ベースフィギアのシェイプに戻ります。 この方法なら Morph Loader Pro を使ったときのようにボーンがずれるといったことはありません。

ボーンのずれも生じません

最後に作成したプロパティを Morph Asset として保存して完成です。 今回はキャラクターのプロパティを作成しましたが、表情やポーズを作るときなどにも便利に使えそうな機能ですね。

参考にさせていただいたページ

操・活・解 Content Creator Toolkit その7:ERC Freezeでコントロール・プロパティを作る