使用バージョン:Blender 2.81
服、というか布のマテリアルをいくつも作ってきたので、ある程度シェーダーノードが定型化してきました。 なのでここで一度、布系のマテリアルのシェーダーノードを整理しておきたいと思います。
※ Cycles、Eevee どちらでも使えますが、ベルベット BSDF、異方性 BSDF は Eevee 未サポートのため使っていません。
目次
布系マテリアルの基本的な設定 – プリンシプルBSDF
プリンシプル BSDF シェーダーを使う場合の基本的な設定。 まずはベースカラーを黒にして、ツヤや凹凸を調整します。
デフォルトの設定だとプラスチックのような質感なので、布っぽい質感にします。
「粗さ」を「0」にして「シーン」を上げていきます。
シーンのスライダーはデフォルトでは「1.000」が上限ですが、数値を直接入力すれば 1 以上の値を指定することも可能です。 上記の画像では 3.000 まで上げています。
続いてバンプマップやノーマルマップ、ディスプレイスメントマップなどで凹凸を設定します。 テクスチャは 3D TEXTURES の Fabric 002 を使用しています。
あとはベースカラーにディフューズテクスチャを設定して完成。
布系マテリアルの基本的な設定 – ディフューズ・光沢シェーダー + レイヤーウェイト
続いてプリンシプル BSDF を使わず、ディフューズ BSDF や光沢 BSDF シェーダーを使う場合です。 まずディフューズ BSDF をふたつ用意してシェーダーミックスでミックスします。
ディフューズ BSDF のひとつは「黒」、もうひとつは「白」にすると、上記の画像のようにグレーになります。
「入力」→「レイヤーウェイト」を追加し「前方向」をシェーダーミックスの「係数」につなぎます。
すると陰の部分は黒く、ハイライト部分は白くなり、プリンシプル BSDF の「シーン」と同じような効果になります。 「前方向」ではなく「フレネル」に接続すると金属っぽい質感になるので、作りたい質感に応じて使い分けます。
効果を調整するにはレイヤーウェイトの「ブレンド」や「カラー」→「RGB カーブ」を追加して調整します。
ディフューズ BSDF の代わりに 光沢 BSDF を使うとバリエーションが増えます。
ベースカラーにテクスチャを使う場合は間に RGB カーブを入れて、シャドウ部分は暗く、ハイライト部分は明るくなるようにカーブを調整します。
あとはノーマルマップなどを設定して完成。
レザー系のマテリアル
レザーの場合はバンプやノーマルなどの凹凸と粗さがポイントだと思っています。 プリンシプル BSDF シェーダーを使って作っていきたいと思います。
まずは基本形で紹介したようにベースカラーを黒にしてシーンを調整し、凹凸のノーマルマップやバンプマップを設定します。
次にディフューズテクスチャを追加して色を付けます。
革の凹凸に少しコントラストを付けていきます。 ディフューズテクスチャに RGB カーブを追加して、係数とバンプマップを接続します。
カーブを S 字にしてコントラストを付けます。
次にラフネスマップを「粗さ」に接続します。 ラフネスマップがなければバンプマップを代用します。
粗さを調整できるようにするため、「カラー」→ 「ミックス」を追加してラフネスマップを「係数」に接続します。
ミックスの「色1」と「色2」を調整して「粗さ」の質感を調整して完成です。
シルク/サテン系マテリアル
まずはディフューズ BSDF を使った基本形の応用で、ベースカラーを作ります。
「レイヤーウェイト」ノードと「ミックス」ノードを使って、モノクロのディフューズカラーを作ります。 このとき「色1」がシャドウ、「色2」がハイライトになっていることを覚えておきます。
テクスチャを使わない場合はこの「色1」「色2」を好きな色に変更します。 今回はディフューズテクスチャを使っていきます。
「色1」のシャドウの方が暗くなるように、「色2」のハイライトの方は明るくなるようにそれぞれカーブを調整します。
一度ディフューズの方は置いておいて、次に光沢部分を作っていきます。
光沢 BSDF をふたつ、基本形のとおり接続します。 ひとつめの光沢 BSDF シェーダーがシャドウ、ふたつめの光沢 BSDF シェダーがハイライト部分になっています。
これに先程作成したテクスチャの RGB カーブノードを接続します。
次に作っておいたディフューズと光沢部分をシェーダーミックスとレイヤーウェイトを使ってミックスします。
このときのレイヤーウェイトのブレンドは 0.9 ほどに調整します。 ツヤは光沢 BSDF の「粗さ」で調整します。
最後にバンプマップなど凹凸系を設定して完成です。