使用バージョン:Blender 2.81

最近 Blender の Eevee でレンダリングするようになったのですが、Eevee は Cycles と違ってレンダリング前にいろいろ設定しなくちゃならないことが多い…。 なので備忘録として書いておきたいと思います。

目次

影について

まずは「影」についていくつか。

IBLでは影が出ない

当たり前なのですが Eevee ではライトを設置すると影がでます。

ライトを当てると影が落ちます

でも Blender 2.81 現在、IBL を使うと影がでません。

ライティングをIBLにすると影が出ない
ライトを消して IBL でのライティングにすると影がでません

なので影を付けたい場合はライトを併設するようにします。

ソフトシャドウ

Eevee の影はデフォルトの設定だとけっこうくっきりした影になっています。

Eeveeのハッキリとした影

レンダープロパティタブにある「影」「ソフトシャドウ」にチェックを入れると、影が柔らかくなります。 また「高ビット深度」にもチェックをいれると 32 ビットの影になってよりスムーズになります。

影のソフトシャドウにチェック
柔なくなった影

さらにライトの「影」にある「コンタクトシャドウ」にチェックを入れると、細かい部分の影を描画できるようになります。

コンタクトシャドウにチェックを入れる
細かいところまで影が出る
コンタクトシャドウ On/Off

アンビエントオクルージョン(AO)

マテリアルで AO ノードを使う場合は、ノードを組んだだけでは AO が有効になりません。

AOのオンオフ
AO On/Off

僕の場合はベースカラー用のテクスチャなどに AO ノードを「カラーミックス」の「乗算」で重ねています。

AOのノード設定

レンダータブのアンビエントオクルージョン(AO)にチェックを入れて、はじめて AO ノードが有効になります。

アンビエントオクルージョン(AO)にチェックを入れる

サブサーフェス(SSS)

Eevee ではノードでサブサーフェスを使用するだけだと不十分のようです。

サブサーフェスを設定したスザンヌ
サブサーフェスのノード設定

マテリアルタブ内の「設定」「サブサーフェスの透光」にチェックを入れると、逆光で透けるようになります。

サブサーフェスの透光にチェックを入れる
サブサーフェスの透光の比較

スクリーンスペース反射(SSR)

モンキー ( スザンヌ ) の隣に金属の立方体を置いてみました。

金属を配置

マテリアルはプリンシプル BSDF シェーダーを使って下記のように設定しています。

金属のノード設定

マテリアルでは表面がツルツルした、ピカピカの金属の質感に設定したのですが床の模様や隣にあるモンキーが反射していません。

レンダータブの「スクリーンスペース反射」を有効にします。

スクリーンスペース反射にチェック
スクリーンスペース反射適用後

SSRだけでは物足りない場合は、ライトプローブを使うこともできます。

ライトプローブ

Shift + A キーからライトプローブを追加します。

反射キューブマップを追加

今回は「反射キューブマップ」を追加しました。 すると上記のように球状のプローブが追加されます。

今回は立法体に対して使いたいので、オブジェクトデータタブからプローブのタイプを「ボックス」タイプに変更します。

プローブのタイプをボックスに変更
プローブのサイズを調整

プローブのサイズを立方体にあわせて調整します。 次にレンダープロパティータブから「間接照明」「キューブマップのみベイク」でベイクします。

キューブマップのみをベイク

ベイクしたキューブマップが適用されます。

ベイクした状態

ガラスの屈折

手前にガラスの球体を置いてみました。 マテリアルを設定しただけでは向こう側が透けて見えません。

ガラスを追加

マテリアルはプリンシプル BSDF シェーダーを使って下記のように設定しています。

ガラスのノード設定

ガラスを透過させるには二箇所にチェックを入れます。 ひとつ目はレンダープロパティのスクリーンスペース反射の中の「屈折」

スクリーンスペース反射の屈折にチェック

もうひとつはマテリアルの「設定」にある「スクリーンスペース屈折」

マテリアルのスクリーンスペース屈折にチェック

このふたつにチェックを入れてはじめて透過・屈折するようになります。 屈折率はマテリアルの IOR で調整します。

透過・屈折したガラス

Blender 服・布系のマテリアルの覚書き

参考にさせていただいたページ